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Kumamoto Artpolis

くまもとアートポリス

O.House

密集市街地の中にあって周囲の視線をしっかり閉じた黒いメタリックな外観が目を引く。
しかしながら、中に入ると様々に開かれた仕掛けがあり明るくてゆとりのある居心地の良い空間が広がっている。
1階の入れ子状に配された居間は、光庭に面し、壁・天井は木目で仕上げられ正方形に近い畳が大判のチェック様に敷かれて、落ち着ける中心となっている。これに面した廊下との間の戸はすべて袋戸となって隠れてしまい一部吹き抜となった天窓からの明かりもあって居間と廊下が繋がって、更なるゆとりを生み出している。

一方、やや閉じたダイニングとキッチンは、もう一つの光庭に面し食卓の上は2階まで吹きぬけて高さがある。玄関へのアプローチの途中には家族のためのシャッター付きの駐輪庫が2階には夫婦がそれぞれ余裕を持って就けるカウンターのワークスペースが

更には、寝室の奥には夫婦別々に区画されたウォークイン・クローゼットがある。

また、子供部屋にも家族が増えたときのための用意があり限られた中にうまく納められている。
建築がお好きな若いご夫妻とお子さんのためのシャープなラインと温かみのある木の室内に柔らかな明かりが交わる理想の自邸が出来上がっている。

施主
設計者
施工者

所在地
竣工年月
用途

構造木造
階数

敷地面積
建築面積
延べ面積

T様邸
西山英夫建築環境研究所
有限会社ウエダホーム

熊本市北区
平成26年10月
一戸建ての住宅
木造

2階
192.16㎡
82.97㎡
132.09㎡

33° 46’ 48”

なんとも楽しい住宅である。

住宅密集地で間口が狭めの敷地、周辺環境を読み自然環境を制御し一年を通じて快適な家を目指した結果

ここにしかないユニークな外観と空間を作り出している。各部が性能にかかわる意味をもち説明可能となっているところが面白い。いわゆる高気密高断熱住宅とはまったく違う回答を示しているのだ。

応募書類には周辺環境と住まい手の要望、日差し対策などが数多く書き込まれ設計者の思考を追いかけてゆくことができた。

家全体にわたって光と風を巡らせるため南側に吹抜、北に庭を作っている。全体を中央と両側の3層に分節しながら2階は南側に集約してボリュームを削り、北からは平屋に見えるくらいの存在感で周辺に配慮。大勢の親戚が集えるようリビングと畳の間を続き間状にし両側は回遊動線も兼ねた場の連なりで南北の通風をスムーズにした。主人の部屋はベッドを突っ込むように置いていっぱいの細長く小さな空間だが逆転の発想で秘密基地のような印象。階段とブリッジは南の大きな窓が開放的になりすぎるのを緩和しながらインテリアの主役となり三角に広がった輪郭や手摺子の表情に個性がにじみ出る。

各部の要素がひとつのスタイルにまとめられるのが通常だとしたらこの住宅はいささかミスマッチなところがある。でも、各部が果たすべき性能は理知的に語られそれぞれが単なる部分にならず発見や親しみを各所で呼び起こす。住まい手も大満足とのことである。

施主
設計者
施工者

所在地
竣工年月
用途

構造木造
階数

敷地面積
建築面積
延べ面積

H様邸
岩瀬隆広建築設計事務所
有限会社ウエダホーム

熊本市中央区
平成25年6月
一戸建ての住宅
木造

2階
162.73㎡
81.25㎡
101.01㎡

受賞歴

1997年

O.House in 不知火日本建築家協会 第2回JIA熊本住宅賞

1999年

N.House in 不知火日本建築家協会 第5回JIA熊本住宅賞

2006年

I.House in 合志日本建築家協会 第7回JIA熊本住宅賞 選考委員賞

2007年

barn rinobesyon第14回くまもとアートポリス推進賞選賞

2010年

C-HOUSE第16回くまもとアートポリス推進賞選賞

2010年

T.House in 高森日本建築家協会 第5回建築九州賞作品賞・第16回くまもとアートポリス推進賞選賞

2011年

shipな家第17回くまもとアートポリス推進賞選賞

2012年

光陰/Archive/長洲の家第4回荒玉地域木材コンクール 特別賞

2013年

坪井の家第19回くまもとアートポリス推進賞選賞

2013年

House T, ooe日本建築家協会 第10回JIA熊本住宅賞

2014年

O.House in 武蔵塚第21回くまもとアートポリス 推進賞

2014年

33°46' 18"第21回くまもとアートポリス 推進賞

2019年

Y-HOUSE第24回くまもとアートポリス推進賞

2019年

滝尾幼稚園第24回くまもとアートポリス推進先賞

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